インターネットを通してお金を借りられるソーシャルレンディング。
ソーシャルレンディングといえば、企業や事業者の資金調達の方法として主流でした。
しかし最近では、個人向け融資サービスも開始され、今後さらなる市場規模の拡大が期待されます。
インターネット時代到来のいま。お金を手に入れる方法が金融機関(銀行)から、ソーシャル(インターネット)というフィールドへ移り変わりつつあります。
銀行やノンバンクなどの金融機関で借り入れできなければ、ソーシャルレンディングの世界へ足を運んでみるといいでしょう。
そもそもソーシャルレンディングってなに?
ソーシャルレンディングは新しい金融サービス
分かりやすくいえば、クラウドファンディングという専用のサイトを通して個人投資家や企業からお金を集約し、直接個人や企業へ貸付けする仕組みをいいます。
クラウドファンディング会社は、いわば投資家と融資者をつなぐ架け橋のような役割を担っています。
これまでお金を借りるなら、銀行や貸金業者などが提供している金融サービスを利用するのが一般的でした。
しかしこれらの金融機関を通さずに、企業や個人からオンラインで融資を受けられるようになったのです。
レンダー(貸し手)は、株式やFXとは違い景気の変動や金融情勢に影響を受けずに、安定したパフォーマンスが期待できることから、またボロワー(借り手)は信用情報が低くても資金調達ができることから、ソーシャルレンディングの市場は急拡大しています。
お金を借りたい人にとってメリットのある個人向けのソーシャルレンディング
ソーシャルレンディングは、個人投資家だけでなく、お金を借りたい人にとっても大きなメリットをもたらします。
安い金利でお金を借りられる
これまで個人向け無担保ローンといえばカードローンが主流でしたが、年12.0%を超える高金利での貸付がほとんどでした。
しかしソーシャルレンディングなら、店舗を持つ必要がなくコストが削減できるため、少額の借り入れであっても年12.0%を下回る金利での貸付けが期待されます。
信用力が少なくても融資を期待できる
ソーシャルレンディングは、金融機関での融資が期待できない場合において役立ちます。
ソーシャルレンディングは、ファンドごとに「いくらまで」を投資するかを設定でき、複数の企業や人と小口を分けて貸し倒れリスクを分散することができます。
投資する側にとってのリスクが少ないため、これまで融資が難しいとされていたサムプライム層への貸付けにおいても積極的です。
個人向けソーシャルレンディングの注意点
貸付先を見極める
個人向けのソーシャルレンディングは、担保や保証人がついているケースがありますので、貸付先を見極めることが重要です。
担保・保証人が必要ないかどうかを見極めてから、取り引きを成立させましょう。
自己アピールで嘘をつかない
これまで金融機関での借り入れは、必要事項を記入して信用力をもとに審査されるというのが一般的でしたが、ソーシャルレンディングでは自己アピールが可能です。
個人向けローンにおいていえば、出身校や勤務先の企業規模、TOEICの点数、転職回数など。
たとえば転職回数が少ないほど、また勤務先の企業規模が大きいほど、金額の多い借り入れが期待されます。
自己アピールを有効に使えばプラスになりますが、嘘のアピールはマイナスになります。
貸し手はリスクのある投資をしませんので、自己アピールで嘘をつかないことが賢明です。
今注目の個人向けソーシャルレンディング「J.Score(ジェイスコア)のAIスコア・レンディング」
2017年9月、みずほ銀行とソフトバンクが共同設立した会社「J.Score(ジェイスコア)」が日本初の個人向けローンサービスを開始しました。
J.Score(ジェイスコア)の「AIスコア・レンディング」は、従来のカードローンの審査とは違い人口知能(AI)によって融資審査がされるほか、AIスコア診断の点数によって貸付額や金利が決定されます。
実店舗を持たないうえ、審査も人工知能がおこなうため、コストが抑えられて金利は年0.8%~12.0%と、一般的な銀行のカードローンよりも安い金利での借り入れが可能です。
- 2017年に始動したばかりのサービスなため融資に積極的
- 最短即日融資が可能
- 来店不要で、スマホ・パソコンで契約が完了する
ソーシャルレンディングとカードローンの比較
J.Score(ジェイスコア)のAIスコア・レンディングは、貸金業法の規制対象に含まれるため、貸付額は年収の3分の1までになります。
では、従来の貸金業者(消費者金融)と比較したら、何が違うのでしょうか。
今回は、J.Score(ジェイスコア)の「AIスコア・レンディング」と消費者金融の「アコム」を比較検証してみました。
AIスコア・レンディング | 貸金業者 | |
---|---|---|
審査時間 | 最短30分 | 最短30分 |
即日融資 | ◯ | ー |
最高金利 | 年12.0% | 年18.0% |
カード発行 | 不要 | 不要 |
返済方法 | オンライン上 | カードでATMから |
審査方法 | 人工知能(AI) | 機械スコアリング |
※貸付利率(実質年率)0.8%については、みずほ銀行、ソフトバンクまたはワイモバイル、およびYahoo! JAPANとの情報連携を行った場合に限り適用いたします。
従来の審査内容はそのままに利便性が飛躍的に向上していることが見受けられます。
携帯電話の端末がガラケーからスマートフォンへと変化したように、カードローンからソーシャルレンディングへと移り変わる日が来るかもしれません。
J.Score(ジェイスコア)の「AIスコア・レンディング」は、まさにその先駆けとなる存在です。
人口知能の導入で審査通過率が向上した!?
人口知能と機械スコアリングと聞いてもピンとこない人が多いと思います。
従来の機械スコアリングはビックデータ(顧客の金融取引の履歴)をもとに形式的な審査がされるだけで、顧客をより深く知るという点で物足りなさがありました。
しかし人口知能では、性格や学歴などの様々な情報を加味して審査がされますので、かつての対面式審査の実現を図るのに一役買われています。
人工知能が導入されることによって迅速で高精度な審査が可能となり、これまで取りこぼしていたニーズ(例 退職者・転職者など)の獲得が強化されます。
つまり機械スコアリングで審査落ちと判断されていた人でも、人工知能を活用してその人の性格や経歴を深堀りすることで審査に通過するケースが生まれてくるのです。
人工知能の導入は、金融機関において人的・事務的コストの削減ができるだけでなく、顧客にとっても大きなチャンスを与えてくれます。