2018年11月27日、LINE株式会社は、みずほフィナンシャルグループの共同出資による新銀行「LINE Bank」の設立を発表しました。
しかしJ.Score(ジェイスコア)のAIスコア・レンディングは、消費者金融向けのローン商品になります。
J.Scoreと同じような、デジタル世代向けの銀行ローン商品を持っていなかったみずほ銀行にとって、デジタルインフラを強みに持つLINEは、魅力的な提携先だったというわけです。
LINEもまた、新たに銀行を設立することで、モバイル決算アプリ「LINE Pay」の提携拡大というシナジー効果が見込めます。
新銀行の設立は、2019年春頃を予定。
個人向け融資サービス「LINEポケットマネー」の開始は、2020年になる見通しです。
まだまだ先の話になりますが、一足先にLINE銀行の「LINEポケットマネー」の審査難易度を予想してみました。
LINE銀行の「LINEポケットマネー」の審査難易度を予想してみた
LINE銀行は、みずほ銀行の審査ノウハウをもとに、個人向けローンサービス「LINEポケットマネー」の提供を開始する見通しです。
みずほの審査システムはそのまま生かされるわけですから、審査難易度は既存の「みずほ銀行カードローン」と変わらないことが予想されます。
みずほ銀行カードローンと同様に、保証業務は子会社である「オリエントコーポレーション」が担当していくことが決定しています。
LINEポケットマネーの保証会社は、「オリエントコーポレーション」
LINEポケットマネーは、「オリエントコーポレーション」が保証会社になります。
オリエントコーポレーションといえば、金融界隈で「電話連絡なしの借り入れに対応してくれる!」と有名な保証会社です。
管理人も、これまで何社もの銀行に問い合わせており、保証会社が2つ以上ある銀行カードローンで、こんな話をよく耳にします。
問い合わせて「在籍確認の電話連絡なし」に対応してくれるかどうか聞くと、「SMBCでは難しいが、オリコの保証が受けられれば対応できる」という返答がちょくちょくあります。
実際に問い合わせた結果ですから、これは紛れも事実です。
在籍確認の電話連絡なしの可能性大
金融庁直下のみずほ銀行カードローンは、審査厳格化の影響により、電話連絡なしの借り入れが難しくなっています。
しかし「LINE銀行」が間に入れば電話連絡なしで貸しても、みずほ銀行はなんのお咎めも受けません。
ようするに、メガバンクの審査が規制されつつある今、新たにLINE銀行が加わることで金融ルールが緩和される可能性があるのです。
みずほ銀行は、審査の面において身動きが取りやすい状況になるのではないでしょうか。
これまで銀行で審査に通らなかったユーザーも、LINE銀行の参入によって審査に通るようになるかもしれません。
J.Scoreの銀行版が「LINEポケットマネー」
LINEポケットマネーは、消費者金融J.Scoreの「銀行版」といった感じです。
LINEポケットマネーは、J.Scoreのように信用スコア(LINEスコア)をもとに、融資額や金利が決定されます。
- J.Score(ジェイスコア)のAIスコア・レンディング【信用スコア】 → 「LINEスコア」
- J.ScoreのAIスコア・レンディング【個人向け融資サービス】→「LINEポケットマネー」
LINEスコアの点数が高くなるほど、安い金利で、金額の大きな借り入れが可能になります。
また審査構築システムが大きく変わり、非金融領域のデータまで信用スコアに影響を与えるようになります。
LINE銀行の「LINEスコア」により審査構築システムが大きく進化する
従来の与信審査は、「ユーザーの属性情報(ビックデータ)」を元に、審査の可否が出されていました。
しかしLINEスコアでは、新たに「非金融領域(オンライン行動データ)」も加味して審査がおこなわれます。
オンライン行動データは、たとえば楽天やamazonなどの購入履歴をみて、多くの書籍を購入していたら信用スコアが上がるなど。
個人信用情報だけでは分からない、その人となりを踏まえたうえで審査がされるようになります。
従来の審査に比べて、LINEスコアは信用力が上がりやすいです。
2019年に「LINEポケットマネー」の融資サービスが開始
LINEポケットマネーは、2019年にサービス開始を予定しています。
しかし数多くのメディアで、情報のバラつきが見受けられます。
LINEスコアを使った第1弾サービスとして、「LINEポケットマネー」を予定。2019年のサービス開始を予定している。
引用元: 株式会社インプレス
LINEとみずほフィナンシャルグループは11月27日、両傘下のLINE Financialとみずほ銀行が共同で「LINE Bank設立準備株式会社」を設立することで合意したと発表した。2019年春をめどに設立し、2020年にはサービスを開始する予定だ。
引用元: CNET Japan
遅くとも2020年には開始するといえますが、2019年内にLINEポケットマネーが利用できるようになるかどうか確かではありません。
銀行カードローンのカードレス初が「LINEポケットマネー」
これまで数多くの消費者金融系カードローンが、カードレス(カード発行なし)に対応してきました。
しかし銀行カードローンはというと、みずほ銀行のようにキャッシュカードと一体型のカードローンはあるものの、カードレスには対応していないのが現状です。
つまり、銀行カードローンで初めてカードレスに対応したのが「LINEポケットマネー」ということになります。
これまで銀行カードローンは、安心感はあるものの、不便さが足を引っ張っていました。
しかしLINE銀行の誕生によって、銀行でも消費者金融でも利便性に差がなくなることが予想されます。
今後は、消費者金融と銀行の差別化が難しくなると思われます。
LINE銀行が掲げる「5年後の金融サービス」を予想してみた
LINE銀行は、5年後の金融サービスを見据えて戦略を立てていると公言しています。
では、LINE銀行の誕生によって、「これまで」と「これから」がどのように変わってくるのでしょうか。
管理人なりに考察してみました。
1.無利息よりポイント還元が当たり前!?
日本国内では、キャッシュレス化が進みつつあります。
キャッシュレスに伴い、勢いを増してきているのがスマホ決算アプリ「LINE Pay」です。
国内だけでも7,400万人の利用ユーザーがおり、今もその勢いは止まるところを知りません。
これまでの金融サービスでは無利息が当たり前でしたが、これからはポイント還元へと切り替わっていく可能性があります。
たとえばLINEポケットマネーの利用によって、LINE Payポイントが還元されるなど。
個人向け融資サービスも、「お金を持たない暮らし」に対応していくことが考えられます。
2.銀行窓口で契約することが無くなる!?
これまで一刻も早くカード発行をするために、多くの人が銀行窓口や自動契約機へと足を運んでいました。
しかしLINEモバイルのようにカードレスに対応することで、そもそも銀行へ行ってカードを発行する必要がなくなります。
これからは、「カードローンの契約は面倒!」から、「アプリで簡単に契約できる!」へと時代が変わることが予想されます。
お金を借りることが、もっと身近に感じるようになるかもしれません。
3.低金利競争が始まる
今後は、利用者にとって嬉しい低金利競争が始まることが予想されます。
今のカードローンは、どれも金利10%超えが当たり前です。
しかしJ.Scoreの誕生により、その常識が大きく覆されました。
J.ScoreのようにAIが審査をすることで、人的作業が大幅に削減され、最高金利12.0%の貸付が実現しています。
まだ年12.0%を下回っていませんが、今後ライバル会社が増えて競争が激化すれば、カードローンの低金利化が進むことが考えられます。
これまで住宅ローン、マイカーローン、教育ローンなどを、当たり前に利用している人は多くいたと思います。
なぜなら、これらは金利が安く、利用しやすいローン商品だからです。
では、カードローンの金利がもっと安くなれば、それがもっと簡単に契約できるようになったら。
当たり前のように利用する人が増えてくるのではないでしょうか。
さらに2022年には、「18歳成人」が施行され、カードローンの年齢制限が20歳から18歳へと引き下がります。
今後は、ユーザーの利用者層は、60歳以上の高齢者ではなく、若者層へと変わってくることでしょう。
若者でも利用しやすい金融サービスの実現。
これがLINE銀行の5年後に見据える金融サービスの主軸になってくるのではないでしょうか。
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